便秘を治す参考書

便秘を治す参考書

 

 便秘は大腸内細菌による、独自の作用によって便通が決まってきます。その為、大腸内部の状態を考えて食生活、運動、体操、睡眠、冷え、ストレス、等を考えて大腸内細菌の住みやすい環境を整えてやることが大切になります。

 

 自分の健康と、大腸内細菌の健康は密接な関係にはありますが、大腸内細菌は独自の活動によって成り立っているので、人間は大腸内細菌の住みやすい環境を手助けすることを考える必要があります。

 

 腸内には善玉菌、悪玉菌、日和見菌、など多くの菌が生息しています。その菌は善玉菌が増えたり、悪玉菌が減ったり、大腸の中で毎日陣取り合戦を繰り広げています。腸内の細菌は善玉菌が2割、悪玉菌が1割、日和見菌が7割の割合で住み着いています。

 

 何らかの影響で、体調が悪くなると悪玉菌が増え始めます。その時、日和見菌は悪玉菌の味方をして悪玉菌を助けます。良い生活をして善玉菌が増え始めると、日和見菌は善玉菌の味方をして善玉菌を助けます。

 

 日常生活では善玉菌を増やす食生活。 運動、体操、睡眠、安定した精神生活による体調管理によって善玉菌に良い影響を与えます。 冷え、ストレス、過労、等による身体への負担は悪玉菌を増やす方向に影響を与えます。

 

 便秘を考える場合は、大腸内細菌の体調管理を考えた生活が大切になります。次に具体的な生活習慣について記します。

 

 

具体例

 

 

 

① 野菜、果物、発酵食品、海藻、食物繊維、等は善玉菌の餌となる成分が多く含まれている為、毎日必ず取るようにしましょう。善玉菌の餌という考え方ですから、餌は毎日与えなければ、善玉菌は減ってしまいます。


② 薬類は便秘にとって悪く働く場合が多い。特に化学薬品は身体にとっては異物である為、腸内細菌の生活環境を悪くします。


③ 運動、体操、睡眠、安定した精神生活、は外部から大腸に刺激を与え、休息と安らぎを与えることにより善玉菌にもよい影響を与えます。


④ 便秘薬は安易に飲まない方が良い、癖になり、大腸内細菌に関係なく強制的に便を出す神経に影響を与える場合が多いからです。


⑤ 便秘薬としては決明子(ハブ茶)がお勧めです。生の決明子を買ってきて、スプーン1杯をやかんに入れ、とろ火で煎じます。(約20分)紅茶ぐらいの色になりますから、お茶代わりに飲んでください。もともとは胃腸や肝臓の漢方薬ですが、便秘に効くという患者さんの訴えで、便秘薬としての名声が高まった漢方薬です。


⑥ 足裏マッサージ。青竹踏み、イボイボマット、イボイボ竹踏み(100均で売っている)などの上に乗って、1日に10分~30分、あしのうらに刺激を与えます。運動不足や、腰の弱い人の便秘にとても良い効果を発揮します。


⑦ オリゴ糖。善玉菌の好む餌です。善玉菌が少なくて便秘しやすい人にとってはとても効果があります。


⑧ 大腸内部の検査。おかしな話ですが、便秘や大腸がん検診で大腸の中にカメラを入れて検査します。この検査の後、便通が良くなったという人が多いのです。これは大腸がお腹の中で曲がりくねっていますが、人によっては酷く曲がっている部分があり、そこで便が詰まるのです。検査の時に大腸を空っぽにして、空気やカメラを入れますが、その時に酷く曲がっているところが修正されるために便通が良くなるのです。

 


今回は鍼灸以外で便秘を治す治療法を書きました。便秘は局所の治療ではなく、全身の健康や腸内細菌との関係がある為、人それぞれに便秘の傾向が異なる場合が多いのです。

特に腸内細菌が健康になると、身体も健康になります。便秘の解消と共に、身体の健康を取り戻してください。